Chill MUSICA

Chill MUSICA / うた / マジックアワー

マジックアワー

改札をくぐった ひびわれた朝 嘘をぬりかさねた 今日というかさ 地下鉄の悲鳴 頭蓋に沈んだ けだるい平穏に もうなじんだ 「逃げたい」とこぼす ノートの余白 誰にも届かない 雑踏の独白 「逃げたい」とこぼす ノートの余白 誰にも届かない 雑踏の独白 涙の理由は ことばにできず 打ち明けるすべも 持ち合わせず 派手な服の下 空洞が鳴る 白い息だけが 正直にある ガラスに映った 朦朧の男 駅ですれ違う 母に似た横顔 団地に夕日が さしていたころ 僕がまだ 僕のままだったころ けだるい平和に 慣れてゆがんだ 夢みたこの街は 黙って沈んだ
マジックアワー まだ赤いまま それっぽい大人 歩いてる 何にもないけど ここにいる ここにいる
革靴のかかとが すり減った朝 名刺でつくろった うすい大人のかさ 鏡の前で 結び目をつくる 父がそうした あの手つきでつくる 台所のにおい びこうにすむ 四畳半のすみ 影がたたずむ 満員電車 かいこうもない 孤独はそんがい 音もしない 帰省の車窓 父の影が小さい あのてのひらの しわがやけに深い 「見つけてくれ」なんて 声にならず 嘘と正直の さかいが見えず 夕日は今日も 沈んでいく それっぽい大人 はくぼをゆく 約束なんて ほごのまま けれど夕日は あの日のまま
マジックアワー まだ赤いまま それっぽい大人 歩いてる 何にもないけど ここにいる ここにいる
マジックアワー まだ赤いまま それっぽい大人 歩いてる 何にもないけど まだここ